廃業寸前に陥った北海道帯広市、十勝バスの事業再生を物語にした1時間もあれば読み切れる本。
リストラを続けても先がないとの考えでポスティングを開始。
この営業計画で素晴らしいなと感じたのは、一つの停留所に絞り周辺200m内のポスティングから開始したこと。
初日に、たまたま住民と会話出来るタイミングがあり「バスを利用しなくてすみません。」と謝られた事。そして話しを聞ける事に気づき、さらに、
利用者(長い間利用していないのだが)の会話から本質に気がついた。
『不便だから乗らないのでなく、不安だから乗らない。』
・前から乗るのか、後ろから乗るのか?
・今の料金を知らない。
・どの路線を利用すればよいのかわかり難い。
(私も学生時代に埼玉県でバスを初めて利用した時に、料金先払いに気がつかずに恥ずかしい想いをしたことがあります。)
早速、翌日からの配布資料に時刻表や路線図を追加。
そして、そのバス停からの利用者が数人増えたことに運転手が気がつき会社の中で歓喜。
「お客の声を聞く」
「小さくやる」
「従業員を信じて任せる」
若い後継社長が心掛けた三つのシンプルな方針
小さく始めて、結果をみて、現場の智恵で改善する。
難しく考えず、試す事で思い込みがあることに気がつく。
実話だけに説得力があります。